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カードキャプターさくら #30「さくらとケガをしたカード」

ほんまは分かっとるんやろ!
あの姉ちゃんが魔法で勝ったとしても、実力でも何でもない!
それでええんか?
それで姉ちゃんに心から「おめでとう」って言えるんか?(ケロ)

「第30話あらすじ」
「駆(ダッシュ)」を取り逃がしたさくらたち。ケガをした「駆」は、陸上部に所属する立花怜の元にいた。「駆」の影響で好記録を連発する立花に対し、封印を迷うさくら。しかし、ケロの言葉で目が覚めたさくらは、「駆」を封印する。後日、魔法の力なしで陸上競技会で優勝した立花に向かい、さくらは心から「おめでとう」と祝福するのだった。

魔法の限界を描いた今作は、22話と同じように傑作で、「駆」が物語に幅を持たせています。ケロちゃんのセリフも長いけれど、全文を載せました。

「駆」を偶然助けたことで、「駆」が持つ瞬発力を身につけ、陸上の自己ベストを出す立花さん。それが魔法の力であることをさくらちゃんは知っています。そこからさくらちゃんの迷いが始まります。

陸上競技大会が終わるまでは、立花さんのためにカードの封印をしたくないさくらちゃん。カードの力で絶好調の立花さんを見ていると、「駆」を捕まえてその勢いを奪うことはどうしてもできません。しかしそれは、一生懸命がんばっている他の選手に対してズルをすることになります。ケロちゃんにも「魔法で早よなっても、なぁ~んもならんで!」と痛いところを突かれます。

クロウカードを使って立花さんに夢を見させてあげるのか。それとも、心を鬼にして、クロウカードを封印するのか。言うまでもなく、自分から逃げずに現実を見せる後者の方が彼女のためになります。そして、さくらちゃん自身のためにも。そう考えると、「駆」の背後にある人間関係が、「駆」を最も封印しにくい最強のクロウカードとして仕立てているように感じます。

封印すべきはクロウカード「駆」ではなくて、偽りの優しさ。

ついに決心したさくらちゃんは「駆」を封印。光あふれるエンディングでの笑顔は魔法の力抜きで勝利した立花さんに向けて、もちろん、心からの「おめでとう」で祝福します。これまでの悩みから逃げずに乗り越えたその姿は、チアリーディングと相まって一段とまぶしく輝いて見えました。

一方、迷うさくらちゃんと比べて、小狼くんの立場は潔い。クロウカードは私利私欲のために使ってはいけないことを心に刻み、世界に災いが起こる前に、どんな手を使ってでもカードを回収します。それが自分の使命だと言わんばかりに。しかし、そんな小狼くんにも迷う時がやってくるのですが、それはもう少し後の話になるのです。

使用カード:「翔(フライ)」、「風(ウィンディ)」、「駆(ダッシュ)」
【2004年11月27日(土)放送分】

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